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グループ紹介(住宅新聞掲載)

太平ホーム北海道×ノムアーキテクツ

北海道住宅新聞 2024.04.25 掲載

屋外と室内を緩やかにつなぐ家

土間床やウッドデッキ、テラスを活かし、みどり野の自然豊かな屋外環境と高断熱で快適な室内空間を緩やかにつなぐ―。今回紹介する空知・南幌町の『みどり野ゼロカーボンヴィレッジ』基本プランは、緑に恵まれた屋外環境を室内に取り込むことで得られる豊かな暮らしを提案した(株)太平ホーム北海道(本社札幌市、西村清美社長)と一級建築士事務所 ノムアーキテクツ(札幌市、野村和也主宰)の『内外をつなぐ家』。

南に向かって扇状に開いたAブロックプランの外観パース

南幌・みどり野の自然を感じながら豊かに暮らす

太平ホーム北海道と一級建築士事務所 ノムアーキテクツは2、3年ほど前から一緒に家づくりを行っており、太平ホーム北海道では注文住宅に加えてノムアーキテクツがプロデュースする提案型住宅『SENSIE(センシエ)』シリーズも展開している。
両社は共にみどり野ゼロカーボンヴィレッジへの参加を考えていたことから、一緒に取り組むことができればとグループを組み、野村さんの原案をもとにコストバランスなどを調整しながら基本プランを作成。そうして出来上がったのが、“やわらかく屋外と室内をつなぐ”ことをコンセプトとした『内外をつなぐ家』だ。
この基本プランは、土間床やウッドデッキ、テラスを介して屋外環境を室内に取り込み、南幌町みどり野のならではの自然を感じながら豊かな暮らしを送ることができるよう、同ヴィレッジで敷地の広さが2区画分のAブロックは平屋、1.5区画分のBブロックは2階建てで提案。
野村さんは「屋外の環境を室内に取り込むことにより、暮らしの中で周囲の緑や伸びやかな平野を感じられるようにしたかった」と言う。

縁側的空間として室内側に土間床、屋外側にウッドデッキを設けたAブロックプランの平面図

扇状の平屋と大きな吹抜けが広がる2階建て

A・B両ブロックのプランともに建物は在来・ツーバイいずれの工法でも施工できるように考えられており、夫婦と子供1人の家族構成を想定した2LDKの間取りとしている。延床面積はAブロックプランが39.8坪、Bブロックプランが39.49坪。
Aブロックプランは広い敷地を最大限活かせるよう、南に向かって開いた扇状の平屋を配置した平面計画とし、室内と屋外を緩やかにつなぐため、縁側的空間としてリビング・ダイニングには大開口の窓際に土間床を設け、その屋外側には窓を隔てて土間床と連続するようにウッドデッキを設置。大開口部は夏季の暑さ対策と冷房エネルギー削減のため、日射を遮る軒の出を他の部分より長く取っているのもポイントの一つ。
また、同ヴィレッジの必須要件である太陽光発電は、メンテナンスのしやすさを考えてカーポート等の外壁面にのみ出力400Wの太陽光パネルを7枚、合計2.8kW分設置している。
Bブロックプランは、1階のリビング・ダイニングから土間のテラスを介して伸びやかな平野を感じる外庭につながるほか、大きな吹抜けによってリビング・ダイニングと屋根なりのこう配天井とした2階ホールが一体的につながるという、外にも内にも空間のつながりを感じられる設計としている点が特徴。カーポートから連続する屋根がかけられているテラスは、屋根の支柱の間に日射を遮る簾や、雪の吹込みを防ぐ雪留めを設けたりなど、季節ごとにがオーナーが自ら住まい方を工夫できるスペースをイメージしている。
設備に比重を置いたコスト配分としているのもBブロックプランのポイントで、太陽光発電は出力400Wの太陽光パネルをカーポートの外壁面に8枚、屋根面に9枚設置し、合計6.8kW分の発電容量を確保。さらに蓄電池の採用によって太陽光発電による電気の自家消費率を増やし、電気代の削減と同時に非常時の電力供給も可能にしている。「当社で太陽光発電を設置する住宅は、帯広や釧路など日照率が高い地域が多いが、これからは他の地域も含め、太陽光発電でつくった電気を蓄電池に貯めて、自家消費する時代になっていくのでは」と西村社長。

2階建てで大きな吹抜けと屋根のあるテラスを設けたBブロックプランの外観パース

GW105㎜充てん+フェノール100㎜付加の外壁など断熱性能は高水準

このほか、いずれのプランも①高性能グラスウール105㎜充てん+フェノールフォーム100㎜外付加の外壁やトリプルガラス樹脂サッシなどによる高水準の断熱性能②室内外の温度差を利用して空気を対流させるパッシブ換気③雪処理負担を軽減するアプローチ兼用の建物一体型カーポート―は共通。北方型住宅ZEROの適合要件となる脱炭素化対策のポイント数(P)は、Aブロックプランで17P、Bブロックプランで25Pを見込み、概算工事費はAブロックプランが約4700万円、Bブロックプランが約4200万円。
オーナーが決まるのはこれからだが、野村さんは「南幌町だからこそできる住まい方があると思うが、その住まい方が合う方はもちろん、移住体験住宅での宿泊体験などで現地での暮らしや環境を気に入り、自然を身近に感じることができる暮らしを楽しみたいという方には、ぜひこちらのプランを参考にして頂ければ」と語っており、西村社長は「ゼロカーボンに対応しつつ南幌町みどり野の環境に適したこのプランで、断熱性・耐震性も高い安心・安全な住まいを提供したい」と話している。

リビング・ダイニングからテラスを介して屋外とつながり、吹抜けを介して2階ホールともつながるBブロックプランの平面図

 

プランについて話す西村社長(左)と野村さん(右)

 

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