2050年までに道内の温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボン北海道」の実現に向けて、南幌町を舞台に、環境に優しい暮らしとまちづくりを提案するプロジェクト「みどり野ゼロカーボンヴィレッジ」が始まりました。2016年から進めてきた「みどり野きた住まいるヴィレッジ」プロジェクトの内容を継承し、道と南幌町、北海道住宅供給公社、日本建築家協会北海道支部、北海道ビルダーズ協会それぞれが知識と経験を持ち寄り、南幌町ならではの『環境に優しく、豊かな暮らし』を提案します。
メインテーマは“陽だまりが織りなすコミュニティ”。そこに込めたのは、自然の中でも特に太陽の恵みを生かして、個々の住まいがお互いの暮らしを尊重しながら織りなす優しいまちなみ、自立しながらも互いに助け合える柔らかなコミュニティを醸成していこうという想いです。
現在、住まい手を募集しております。詳細はヴィレッジ専用HP(Replan WEBマガジン)でご確認ください。
また、みどり野きた住まいるヴィレッジについては、こちらのページをご覧ください。
メインテーマ“陽だまりが織りなすコミュニティ”を実現するための具体的な考え方(基本理念)として、3つのコンセプトを提示します。
積雪寒冷地に適した住宅技術および空間と生活の質を両立させる“クオリティ・ファースト”を基本コンセプトにした「みどり野にきた住まいるヴィレッジ」のデザインルールを「みどり野ゼロカーボンヴィレッジ」にも活用します。それによって、みどり野の質の高いまちなみが拡張するだけでなく、周辺のまちなみへの波及が期待できます。
北海道が脱炭素化(ゼロカーボン化)のために2023年から推奨する「北方型住宅ZERO」のしくみを活用します。これからの南幌町に適した「北方型住宅ZERO」として、「みどり野ゼロカーボンヴィレッジ」オリジナルの性能設計によって、サスティナブルな暮らしを実現しようとするものです。
ゼロカーボン化に伴い、太陽光発電設備の設置を必須とします。公平に太陽光を活用するため、隣家の太陽光パネルに日影を生じさせないよう効率的な住宅の配置計画をすすめます。また、常時はもとより非常時においても、太陽の恵みをみんなの利益として共有し助け合えるような、フェイズフリーのコミュニティづくりを提案します。
3つのコンセプトを支えるルールとして、設計・施工における基準を次の3つの方針で設定します(必須および任意の項目があります)。
「みどり野ゼロカーボンヴィレッジ」に建設する住宅の設計および施工(建設)に参加することのできる事業者をはじめ、事業のしくみに関するルール。3つのコンセプトを確かなものとするため、高い住宅性能を実現する技術力と専門知識をもった地域工務店(建設事業者)と建築家(設計事業者)のコラボレーションによってのみ、「みどり野ゼロカーボンヴィレッジ」における住宅の建設が可能です。
北海道が推進する「北方型住宅ZERO」と「きた住まいる」のしくみを導入して、高次元の性能・仕様を可能にする制度および性能に関するルール。「みどり野ゼロカーボンヴィレッジ」では、「北方型住宅ZERO」のしくみを活用して、その地域展開となる「南幌モデル」を提案します。
北方型住宅ZEROについて
ゼロカーボン北海道の実現に向け、高い省エネ性能を有する「北方型住宅2020」をベースに、更なる断熱性能の強化、再生可能エネルギーの活用、道産木材の活用などの脱炭素化に資する対策を地域特性等に応じて組み合わせる住宅です。
詳細は以下のページをご覧ください。
建物の建設範囲や隣地の日射確保、除雪の軽減、良好な景観の保持、豊かな住空間の確保など、計画やデザインに関するルール。
※詳細についてはプラン集をご参照ください。
南幌町は石狩平野のほぼ中央に位置し、岩見沢市や江別市、北広島市、長沼町に隣接。
札幌からも32kmとほど近く、隣の江別市などへは広々とした農地を抜ける道路を使えば、渋滞は皆無。市街地から車で10分の位置には高速道路のICもあり、札幌市中心部まで約35分で到着できるという便利な立地も魅力的です。
さらに、広大な石狩平野は農業地帯でもあり、四季折々にその表情を変えます。春は苗が植わり、夏は青々と茂ってたわわに実り、収穫の時を迎えます。冬には一面の雪原となり、夕張山地など雄大な山々の景色も見応えがあります。石狩平野の中心の南幌ならではの、ゆとりある暮らしが送れます。
南幌町の基幹産業は農業です。面積の約70%を農地が占めており、大きな山や海もなく、見渡す限りのどかな田園風景が広がっています。農薬や肥料の少ないクリーンな農業技術を使った農産物にのみ表示される「Yes!Clean」にも登録しています。
中でも力を入れているのがキャベツで、農地の健康を保つための輪作体系の中にキャベツを取り入れ、キャベツを使った加工品なども豊富です。
また、直売所では安心安全で新鮮な農産物がリーズナブルに手に入る他、広い宅地で家庭菜園を楽しむ家庭も多いです。
自然風景や農業がもたらす豊かさ以外に、住宅や子育てへのサポートも充実しています。
例えば子育て世代の家族が住宅を建てた場合、最大200万円などの助成金があります。住宅街では積極的に緑化活動が行われ、町内一の大型公園と小学校が隣接しており、公園横の遊歩道を通って通学する子どもも多いです。暮らしの中で自然と緑と触れあう機会が増え、友人との交流も自然と深まるような環境づくりを行っています。
区分 | 名称 | 補助額等 | 主な要件 | 詳しい内容 |
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南幌町 | 子育て世代住宅建築助成金 | ・転入者 200万円 ・既町民 100万円 |
中学生以下のお子様がいる世帯または夫婦ともに年齢が 40歳未満の世帯 | 南幌町のホームページをご覧ください |
住宅金融支援機構 | フラット35子育て支援型・地域活性化型 | フラット35Sの金利から、5年間▲0.25%引下げ(合計▲0.50%) | フラット35Sの基本要件に加え、南幌町の子育世代住宅建築助成を受けることが必要 | 住宅金融支援機構のホームページをご覧ください。 |
ルール1のしくみに基づき、建設事業者及び設計事業者は一組のグループを結成し、設計・施工(建設)行うこととなっており、11グループが参加しています。
各グループの基本設計は、ヴィレッジ専用HP(Replan WEBマガジン)をご覧ください。
各グループの対談記事は、以下よりご覧ください。
北海道建設部住宅局 建築指導課 企画係・普及推進係
【受付時間 8:45-17:30】