ほっかいどう景観だより

「空き家からまちづくりを考えるフォーラム2015 inしりべし」開催報告

2015年2月26日

先日開催されたフォーラムについて、後志総合振興局から便りが届きました。

――――――――後志総合振興局より――――――――――――

平成27年2月20日(金)、倶知安町の後志総合振興局にて、空き家を活用したまちづくりを行っている道内外の先進地より講師をお招きして、「空き家からまちづくりを考えるフォーラム2015 inしりべし」を開催しました。

 

大分県竹田市農村回帰推進室の後藤雅人さんからは、全国の市でも五指に入る高齢化率の竹田市が、空き家などの「負の環境」を逆手にとって、空き家バンクはじめさまざまな移住定住の手立てを講じ、4年弱の間に80世帯153人が竹田市に移住してきた経緯や、その手法などを紹介いただきました。移住者のターゲットを絞ることの重要性、問い合わせや移住希望者へのきめ細やかな対応と移住後のつながり、移住した人々が竹田での暮らしを発信する効果、地域を「売り込む」ための戦略や企業とのタイアップなど、示唆に富むお話でした。

つづいて滝川市建築住宅課の伊藤和博さんより、滝川市・中空知住み替え支援協議会の取り組みについて紹介していただきました。
子の独立後の広すぎる戸建住宅に住む高齢者世帯が、雪下ろしなどの心配がない高齢者向け住宅に移り住み、空いた戸建て住宅に広い間取りが必要な子育て世帯が住むことで、それぞれの負担解消とともに、若年層を地域に呼び込むことが出来るなど、道内でも他にほとんど例がない先進的なシステムです。滝川市は、高齢者若年世帯それぞれの住み替えに対し助成しているほか、地域の福祉・建設・不動産・金融などの企業と連携して住み替え支援協議会を運営しているなど、民間と公共がタイアップして施策を推進する面でも興味深い取り組みで、開催後アンケートには「我が町にも滝川市のような施策があればよいのに」という感想もありました。

 

地元の後志地域では、4年前より「しりべし空き家BANK」を、地元の建築と不動産団体、市町村、振興局で協議会をつくり運営していますが、協議会会長の榊政信さんが4年間の活動報告を行いました。
榊会長からは、竹田、滝川両地域でのまちづくりの取り組みを例に挙げ、空き家バンクは目的ではなく手段であり、どうか後志の各地でも、バンク制度をまちづくりに活かしていってほしいと提言がありました。

 

その後に行われたパネルディスカッションでは、滝川市の施策立案にも関わった北海道立総合研究機構北方建築総合研究所の松村博文部長がコーディネートし、パネリストの3人の講師と、3つの地域での手法の特色や違い、取り組みを成功させるポイント、苦労している点などを浮き彫りにしました。

 

そして、例えば民間行政の連携組織や地域の自治組織が空き家を管理するビジネスの可能性など、これからの空き家の活用の可能性、空き家を使ったまちづくりの方向性について会場からの質問意見も交えて考えました。

後志管内はもとより道内各地から、行政、民間企業の方や一般町民の方々など、115名もの参加をいただき、空き家の活用、空き家とまちづくりについての関心の高さが伺えました。